クリスマス
子どもたちのはしゃぐ声、家族でのパーティ。プレゼントを抱える人達。
ウキウキするクリスマスは楽しい分悲しさも大きくなる。
華やかな楽しげな雰囲気の空気が実は辛いこともあると知っている人たちはどれくらいいるだろう。
この間までいた人のいないクリスマス。
小さい頃喜んでくれたあの子のいないクリスマス。
子どもたちにプレゼントを持って帰ったあなたのいないクリスマス。
死別も自分で選んだ離別さえもクリスマスやお正月の家族推しに傷つき辛くなる。
幸せそうな人たちとすれ違いながらそうかあこの人には子どもがいるんだ、そうかあこの子には両親がいるんだ、そうかあこの人には夫がいるんだ、そんな思いを持つ。
こんなにたくさんの人がいるのにあの人だけがいない不思議に、街の音がふいに聞こえなくなる。
そんな瞬間を持つ。
そんな思いを知ってか知らずか、娘たちからそれぞれのクリスマスプレゼントが届いた。
長女からはお花が、次女からは音楽が。
どちらも泣けるくらいに嬉しい。
この娘たちと出会える人生で良かったと心から思う。
そうか、まだ生きていくんだなと思う。
生きることは喪失の繰り返し。
それでもそれも受け入れながら生きようと思う。
ちゃんと生きてゴールテープを切ろう。
お正月の「おめでとうございます」が言えなくなった。
年賀状におめでとうございますが書けなくて個人の年賀状は卒業した。そのご挨拶にクリスマスカードを下さった方も。感謝。
喪失のケアをすることの多いリヴの年賀状には「おめでとうございます」の文字がない。
もしかしたらおめでとうの華やかな空気が辛い人もいるかもしれない。
ならリヴの年賀状らしく、その文字を外そう。
痛みも悲しさも愛しさも懐かしさも全てをOKとする文字が見つからないけれど、どんなクリスマスもどんなお正月もあなたの思うままに。