7年前のひとりごと

7年前のひとりごと

ふと7年前の文章を思い出してここにあげてみる。人は何一つ同じじゃない。あなたはあなたの歩き方でいきましょう。

〜〜7年前のある日のひとりごと〜〜

私はここからどれくらいの時間を生きるんだろうか。果てしなく遠い気もして辛くなる。仕事をして必要とされる場所があり、必要としてくれる人がいて、もう大人だけど子どもたちもいる。楽しいこともたくさんある。夫が亡くなる頃やつれていたのに、少し戻ってきた。私は確実にあの日から進んでいる。

それが嬉しいのかどうかもわからない。ただ、確実に夫が生きていた日がどんどん過去になる。握手した感覚も、声も覚えているのに、それは遠い日になっていく。夫のことも私の中で記憶の変換があって物語になる。本当の夫じゃないかもしれない。本当が必要かどうかもわからないけど。

夫と私の、私の中の物語を紡いでいくことでもいいんだよとも思う。本当なんて何もない。私の中にある記憶とここからも変化し続ける夫でいいんだよ。きっと。夫は亡くなり、夫を知る人の中で変化して生き続けるんやね。そうか、だから死なない、消えないんやね。